くせ毛に悩む人は、パーマをかけたら朝のセットが楽になるかもと考えたことがありませんか。その一方で、くせ毛にパーマをかけると余計に扱いづらくなりそうと心配する人もいるでしょう。
そこでこの記事では、くせ毛の人がパーマをかけるメリット・デメリットについて解説していきます。さらに、くせ毛やパーマのセットが楽になるスタイリング剤についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
くせ毛にパーマをするメリット・デメリットとは
メリット
パーマがかかりやすい
くせ毛の人はパーマがかかりやすいです。また、くせ毛部分とパーマをかけた部分の境目があまり目立ちません。
直毛の人に比べると、くせ毛の人の方がパーマがなじみやすい傾向にあります。パーマをかけても、自然な印象の仕上がりになります。
パーマの持ちが良い
くせ毛の人は、パーマをかけた後の持ちが良いです。直毛の人は、ストレートに戻ろうとする髪の力が働き、パーマがすぐに取れてしまうという難点があります。
その一方で、元々癖があるとパーマを保ちやすくなります。特に、形状記憶するタイプのデジタルパーマは長持ちしやすいのでおすすめです。
朝のヘアセットが楽になる
くせ毛の人は、パーマをかけると朝のヘアセットが楽になります。水で濡らしてスタイリング剤を付けたら終わりです。
場合によっては髪を乾かすだけで終了し、朝のセットに時間がかかりません。逆にくせ毛をストレートにしようとすると、水で濡らしてヘアアイロンでまっすぐに伸ばし、さらにスタイリング剤を付けて…など工程数が格段に増えます。
また、癖を無理やり伸ばそうとして、日によってはヘアセットがうまくいかないこともあるでしょう。
デメリット
髪が痛む原因になる
パーマをかけると少なからず毛髪にダメージがかかります。特に癖が強い連珠毛(れんじゅもう)や縮毛(しゅくもう)であれば、パーマをかけると余計に髪が痛み広がってしまう可能性もあります。
理容室やサロンで相談しながら施術を受けるようにしましょう。
縮毛矯正した後はパーマできない
くせ毛の悩みを解消するための方法として、縮毛矯正があります。過去に縮毛矯正を受けたことがあるという人も多いでしょう。
ただ、縮毛矯正した直後はパーマをかけられません。縮毛矯正した髪はダメージを負っています。
その上でさらにパーマをかけると、髪を痛める原因になると考えられています。縮毛矯正した後、6ヶ月間はパーマなど髪にダメージを与える施術をしない方が良いでしょう。
また、髪へのダメージだけでなく、パーマが全くかからない可能性も考えられるので注意が必要です。
ボリュームが出過ぎてしまう
パーマのかけ方が原因でボリュームが出過ぎてしまうことがあります。例えば、根元にボリュームがある人が、根元からパーマをかけてしまうと髪が広がり、頭が大きく見えてしまうなど、さらに悩みが増えるでしょう。
また、元々の毛量が多い人は、髪の毛の外側だけでなく内側までパーマをかけてしまうと、さらにボリュームが気になります。せっかくパーマをかけたのに、逆にスタイリングしづらくなるケースもあります。
パーマをかける前は、理容師や美容師に髪の悩みについても相談しておきましょう。
不自然な仕上がりになることも
癖に合わせてパーマをかけないと、仕上がりが不自然になるケースがあります。例えば、うねりの方向と異なる方向にパーマをかけてしまうと、うねりがひどくなってしまう可能性があります。
その結果、満足する仕上がりにならずスタイリングしづらくなるでしょう。
くせ毛や天然パーマの髪質の種類
日本人の約8割がくせ毛と言われています。子どもの頃はストレートだったのに、大きくなるにつれて癖が出てきたという人もいるでしょう。
実は、子どもの頃は髪の毛が細く、癖が出にくかっただけなのです。年齢を重ねると髪が太くなり、癖がはっきりと出てきます。
そのため、大人になってからくせ毛になったと思う人がいるのです。
くせ毛の原因
くせ毛には2種類の原因があると言われています。先天的な原因と後天的な原因です。それぞれ解説します。
先天的な原因
癖毛は優性遺伝です。基本的には両親ともに直毛である場合は、その子どもも直毛になります。
しかし、両親のどちらかがくせ毛の場合は、くせ毛になる確率が高まります。その確率は、およそ60〜70%です。
くせ毛の方が優性なため、くせ毛の子どもが産まれてくると言われています。また、祖父母から遺伝(隔世遺伝)することもあります。
完全な直毛の人はほとんど存在しません。多くの人が様々な癖を持っています。
後天的な原因
頭皮の汚れや、生活習慣などが原因で後天的に髪に癖が出る場合もあります。
例えば以下の通りです。
- 頭皮の汚れやつまり
- 髪へのダメージ
- ホルモンバランスの変化や乱れ
- 偏った栄養バランスや無理なダイエット
これらに気をつけるだけで、まっすぐに伸びた健康的な髪の毛に近づきます。
頭皮の汚れやつまり
頭皮の汚れが毛穴に残っていると、毛穴の形状が変わり、くせ毛になるケースがあります。シャンプーの洗い残しなどが原因です。
髪へのダメージ
お風呂上がりに髪を乾かさずに放置したり、紫外線を浴び続けた髪の毛はダメージを受けています。ダメージが原因でくせ毛になる場合があります。
ホルモンバランスの変化や乱れ
日々の生活習慣の乱れや、環境の変化によって強いストレスを受けると、くせ毛になりやすいです。また、妊娠・出産、老化などのホルモンバランスの崩れでくせ毛になる、あるいは癖が強くなったという人がいます。
偏った栄養バランスや無理なダイエット
栄養の偏りや、無理な食事制限による急激な体重減少などは、髪の毛に栄養が行き届かない原因になります。その結果、髪が弱くなり、くせ毛やうねりに繋がるのです。
4種類のくせ毛
くせ毛には4種類あります。
- 波状毛(はじょうもう)
- 捻転毛(ねんてんもう)
- 連珠毛(れんじゅもう)
- 縮毛(しゅくもう)
それぞれの特徴について解説します。
波状毛とは
日本人のくせ毛の多くが波状毛タイプです。波状毛とは、波を打ったような大きなウェーブが出るくせ毛のことを言います。
髪の毛の断面は楕円形となっています。波状毛は、日本人などアジア人に多いくせ毛のタイプです。
雨や湿気に弱い点が特徴的です。そのため、濡れたらウェーブやうねりが強くなります。
梅雨の時期は湿度の影響で髪がふくらみやすく、ボリュームが出やすいでしょう。頭のハチが広がり、頭が四角く見えやすい特徴があります。
捻転毛とは
捻転毛とは、毛先に向かってらせん状にクルクルとねじれているタイプのくせ毛です。触るとデコボコ感があり、ザラザラしています。
髪がパサついて見えやすいです。細い毛の人に多く、ブラッシングしていると髪の毛が途中で切れるなど、切れ毛になりやすいといった特徴があります。
連珠毛とは
数珠のように太い部分と細い部分が代わり代わりに連なっているタイプが、連珠毛と呼ばれるくせ毛です。ほとんどの日本人には見られません。
連珠毛の細い部分は弱く、すぐに切れてしまいます。そのため、髪を伸ばしづらいといった特徴があります。
手触りがザラザラとしていて、スタイリングしづらいです。見た目にツヤ感が出にくいタイプになります。
縮毛とは
縮毛は細かく縮れたタイプの癖毛です。触るとゴワゴワしていて、艶が出にくいといった特徴があります。
湿気の影響を受けやすく、髪のボリュームが出やすいです。4つのくせ毛の中でも特に癖が強いタイプです。
くせ毛の改善方法
髪に優しいシャンプーを使う
頭皮の汚れをしっかり落とすと、後天的なくせ毛の発生や悪化を防ぎます。ただし、洗浄力が強すぎるシャンプーを使うと、皮脂を過剰に取り除いてしまい、髪の乾燥やダメージに繋がります。
そのため、やさしい洗い心地のシャンプー、例えばアミノ酸系シャンプーの使用がおすすめです。
プロにヘアケアしてもらう
美容室でトリートメントや、理容室で頭皮ケアを受けることもくせ毛には効果的です。トリートメントで髪の水分量をアップさせたり、頭皮ケアで頭皮の血行を良くしましょう。
適切なヘアケアを行うと、健康な髪になります。
生活習慣を整える
生活習慣を整えると、頭皮や髪に栄養が行き渡り、髪が健康的になります。正しい生活習慣は、くせ毛や髪のうねりの原因である、水分量不足や血行不良、頭皮の毛穴詰まりなどを改善してくれるでしょう。
くせ毛やパーマにおすすめスタイリング剤6選
ヘアミルク
ヘアミルクは洗い流し不要のヘアトリートメントと呼ばれています。乾燥やパーマのダメージで髪のパサつきが気になる人におすすめです。
ヘアミルクを使うと保湿効果が高まり、まとまりやすい髪になります。
ヘアジェル
ヘアジェルは濡れた髪に使いましょう。ヘアジェルの特性上、水分を含むと伸びが良くなります。
逆に、髪の毛が乾いたままだと伸びが悪く、ジェルがだまになります。まずは髪を濡らし、タオルドライしてから使用するようにしましょう。
また、初めは少量を取り、後から付け足していきましょう。付けすぎは頭皮に良くありません。
付けムラを防ぐために、手のひらで良く伸ばし髪全体に馴染ませるように付け、スタイリングします。
ヘアオイル
くせ毛やパーマには、軽いヘアオイルを使ってボリュームを抑えてあげてください。広がりがちなハチの部分を抑えるためには、まず内側にしっかりつけます。
その後、オイルを少量手に取り、髪の表面を両手で挟んで滑らせるように付けていきましょう。
ヘアムース
髪の広がりやうねりなどの悩みは、ヘアムースで解消しましょう。まずは、根元以外の髪全体を濡らします。
ピンポン玉ほどのムースを手に取り、毛先を包み込むように持ち上げながら揉み込んでください。その後、軽く髪を乾かし、広がりを抑えて完成です。
自然乾燥するとパーマのカール感が強く出るので、お好みで調整してください。
ヘアスプレー
雨の日や、湿気が多い日におすすめなのが「湿気対策のヘアスプレー」です。ヘアセット後の髪をキープしたり、ストレートヘアを保てるなど豊富な種類が揃っています。
パーマヘアなど、ふんわりとした仕上がりにしたい人はスプレーの霧が細かい商品を選びましょう。毎日の使用には、一度洗いで落ちるキープ力の弱いものがおすすめです。
ワックス・バーム
自分の髪質に合うヘアワックスやバームを選ぶと、扱いにくいくせ毛のセットが楽になります。くせ毛の方におすすめのワックスは以下の通りです。
- ファイバー系
- クリーム系
- グリース系
他のワックスと比較すると水分量が多く、見た目のパサつきが気になるくせ毛とも相性が良いです。これらのワックスを使うと、ツヤ感や適度な束間が生まれます。
まとめ
この記事では、くせ毛の人がパーマをかけるメリット・デメリットについて解説しました。
メリット
- パーマがかかりやすい
- パーマの持ちが良い
- 朝のヘアセットが楽になる
デメリット
- 髪が痛む原因になる
- 縮毛矯正した後はパーマできない
- ボリュームが出過ぎてしまう
朝の忙しい時間、少しでもヘアセットが楽になると嬉しいですよね。地毛の癖を上手く活かしつつ、髪質に合ったスタイリング剤を使用し、理想のヘアスタイルを実現しましょう。